皆川一夫様 ストラスブール留学

Alsacienの誇りを感じ、改めてアルザスが好きになりました

ストラスブール国際外国語センターでは先生が2人で組んで1週間のプログラムを作り、半日ずつgrammaire、vocabulaire、écrit、compréhension orale などが行われるのですが、それぞれの内容は関連していて、よく考えられていると思いました。その他、Delf の模擬テストや自由参加のatelier(conversationとécrit)などがあり、これも大変有意義でした。

1クラスの人数は8~10人ぐらいで、各クラスはイラン人、サウジアラビア人、スペイン人、ドイツ人が多く、ほかにスイス人、台湾人、日本人がいました。昼食は構内のカフェテリアのテラスで、おしゃべりしながらくつろいで食べることができます。学校企画のアクティビティは夏休みのせいかあまりありませんでしたが、一度小さなビール醸造所の見学に参加しました。興味深い説明と4種類のビールの試飲があり、楽しかったです。

ステイ先にはホストマザーと建築士の息子さんが住んでいて、近くに住む娘さんが毎日来ていました。ホストマザーが料理をし、娘さんがいろいろなフルーツのタルトを2日に1回作ってくれました。庭で採れたミラベルのタルトが印象に残っています。
基本的には3人ですが、孫がその子供2人を連れて1週間くらいいたり、ホストマザーの友達がイタリアからきて1週間いたり、また、最初の1週間はアルゼンチンの女の子がホームステイしていたり、コロンビア人の間借り人のような人がいたり、さらに、天気の良い日は娘さんが友達とプールでパーティーをしたりと、とても自由でおおらかな雰囲気でした。

夕食は毎日サラダから始まり、メイン、パン、何種類ものチーズ、そして娘さんが作ったタルトで、シードルを飲みながら食べました。とても美味しく、しかも、同じ料理は出てきませんでした。特に印象に残っているのは、豚バラ肉で作る伝統的なシュークルートです。

毎朝、ホストマザーと2人で朝食を食べ、新聞記事や天気のことなど、ポツポツと会話をしました。ホストマザーはとても優しくてお茶目でもあります。私が出かけるときは、いつもニコッと笑ってチャオと片手をあげてくれました。また、息子さんは知識が豊富で色々なことを教えてくれました。例えば Tomi Ungerer 美術館に行ったと言うと、彼はAlsacien でお父さんは時計職人だった(多分)とか、現代美術館に行ったと言うと、その建物の歴史的価値とか、Mulhouseに行ったと言うと、自動車博物館がどうやってできたかとかなどなどユーモアを交えて解説してくれました。また、料理にもくわしく、料理の名前とその由来、材料など辞書を使って全部教えてくれました。おかげで、毎朝、毎晩、食事の時間が楽しみでした。

観光ボートに乗って見ると、ストラスブールの旧市街は島になっているということが良くわかります。大聖堂の辺りを中心とした旧市街、特にPetite France という地区には、木材を使った建物も多く、気持ちが落ち着きます。緑も多く、川に囲まれて、日本人にとっては、暮らしやすい街かなと思いました。

アルザスには行ってみたくなる小さな村がたくさんあります。また、アルザスのvin blanc はとても美味しくて、ファンになりました。

今回、アルザスの歴史を知り、Alsacienの誇りを感じることができて、改めてアルザスが好きになりました。ありがとうございました。