リヨン留学
(2021年1月12日付)
林 壮太郎様(仮名)
慶応義塾大学法学部在籍中
2019年9月末よりアリアンス・フランセーズ・リヨン校、2020年2月からリヨンカトリック大学ILCF校にご留学。
3月のロックダウン中も帰国せずに滞在期間を延長し、2020年9月にご帰国。ホームステイ、その後、ミッション系寮15ご滞在。
ロンドンに帰国する友人の送迎パーティー
アリアンス・フランセーズ・リヨン校が1回目のロックダウン後の2020年6月から開講されましたが学校での新型コロナウィルスの対策などはどのような状況ですか?
2020年6月から授業が再開されましたが、マスクは校舎内では基本的には着用が義務付けられています。グループでの作業時にもクラス内でのマスクの着用が義務付けられています。小規模なエクスカーション(郊外への遠足) へももう行っています。
ご帰国前のレベル、クラスの人数や国籍などを教えていただけますか?
ホームステイ先の家族と友人たちと一緒に
C1のクラスに在籍していました。クラスの人数は15人程度だったと記憶しています。
国籍は当時日本人は私しかおりませんでしたが、その他韓国、中国、台湾、アメリカ、コロンビア、アイルランド、イタリア、スペイン、オーストリア、イスラエル、ポーランド、イラン、ニュージーランドなど、世界各国から学生が集まっていました。
何か気になった点はありますか?
通学や授業に関しましての問題はありませんが、やはり通学できる生徒数を制限して開講している分、クラスが少なくなり多少異なるレベルの生徒が1つのクラスにまとめられているケースや、クラスの人数が規定より少し多めになっているケースもあるみたいで、生徒同士の連絡のための携帯アプリWhatsApp のグループがあるのですが、そこでいくらか不満が上がっていました。僕個人としては何も問題はございません。
ご滞在のリヨンの町の雰囲気は如何でしたか?
新型コロナウィルス以前と比較して思うところはありますか?
リヨンの町は少なくとも2020年9月に私が帰国する時にはすでにコロナ前のような状況に戻っていました。
ただしマスクの着用は徹底されており、町の中や公園、電車、各種小売店などでマスクを着用してない人はほとんど見受けられませんでした。現在はまたロックダウンが始まりまた少し町の様子も変わっているかもしれませんが、一回目のロックダウン時もリヨンは比較的落ち着いており、買い物などで外出する時も特に問題はありませんでした。
今回の一連の新型コロナウィルスの渦中でも帰国せずに留学生活を続けられたのは何故ですか?
バーで行ったメキシコの友人の誕生会
大きな理由としては、安全の確保が問題なくできると思った点が挙げられます。リヨンは当時他の大都市と比べ比較的感染が抑えられており、たまに日用必需品などの買い出しや運動のために外出する際も、安全の確保において一切大きな障害が存在しませんでした。ロックダウン後のレストランやバーが再開され始めた時もコロナ対策は万全であり、今の日本の飲食店よりも厳重に対応がなされていたと思います。
この経験を通してフランスについて感じたネガティブな面はありますか?
2020年8月にカンヌに旅行に行った際、人々があまりにコロナ対策に無関心で無頓着だったことに驚きました。地域によってかなりコロナ対策や人々の意識に差があるのかと感じました。ただしその他の観光地ではおおむね人々は規則に従っており、日本とさほど変わらないような印象を受けました。
ホストファミリーとリヨン近くの山をトレッキング
林様は英語をマスターし、第二言語習得のためフランス留学を決められましたが、実際に留学して如何でしたか?
フランス語を勉強して驚いたのは、想像以上に語彙の面で英語と共通している点です。語順や文法ももちろん英語とほとんど同じであり、その点で学習に大きな支障はなかったです。英語をきちんと学習してきた方であればフランス語の学習にもさほど大きな支障は出ないかと思います。(フランス人はことさらにフランス語と英語の差異を強調しますが)
世界的な新型コロナウィルスの影響でフランスへの留学を希望するも躊躇されている方も多いのですが、林様から現状を踏まえての留学を検討されている方へのアドバイスをお願いします。
私にとってこの一年の留学生活は非常に大きな経験となりました。感染対策という意味ではフランスは全く無法地帯というわけではなく、むしろ規律が守られていると感じた場面が多かったです。とはいってもコロナウイルスは確かに社会を変容させており、自身が安全に暮せる状況があって初めて留学生活が成立するとも言えます。簡単な決断ではないと思うので保護者の方などとしっかり相談して決めるのが最も賢明かと思います。
ご帰国後の展望などを教えて頂けますか?
仕事にフランス語を使いたいとなるとまだまだ勉強が足りないと感じますが、これから学習を続けていき、いつか活かせる日が来るといいなと思っています。