フランス留学なら語学留学から専門留学まで扱う日仏文化協会へ

ワーキングホリデービザ

ビジタービザ

研修体験プログラム

体験談

フランス文化体験留学プログラム

体験談

岡 あゆみ様東野 奈美様日向野 敬子様尾崎 洵子様堤 頌子様佐藤 路世様大林 春子様新城 京子様

 

東野 奈美様

ワーキングホリデービザ

 

>>子供塾講師

東野 奈美様

フランスに暮らし始めて7ヶ月が経ちました。普段は小学生向けの子供塾で日日家庭、日仏家庭の子供達に、5科目ほどを教えています。最初からパリで働くつもりでいましたので、日本に居るうちに仕事の目処を立てて連絡をとり始め、パリで面接後、すぐに仕事を始めることができました。


加えて、時々フランス人幼稚園でもボランティアとして仕事をしています。先日は幼稚園の先生に頼まれて、「日本について」教える授業に参加しました。日本語で「桃太郎」の昔話を読んだり「桜」の歌を一緒に歌ったり、親御さんも参加してのり巻き作りに挑戦したりして、皆で楽しく過ごしました。

フランスで教育に携わり感じた事は、先生の持つ権限の強さです。子供を遠慮なく叱りますし、必要があればとっさに掴んだりもしますが、親御さんに聞いてもクレームを言った事はないと言います。先生はとても信頼されていますし、子供達からも慕われていて、とても羨ましく感じました。私が塾で教えている日日家庭の子供達は、殆どの子供が普段はフランス語だけで授業を受ける現地校に通っています。中には「フランスの学校の方が刺激があって楽しい」と言う子もいます。日仏家庭の子供達は、家でもフランス語で話しているため、やはり日本語が少し遅れがちです。時々フランス語でも説明し直して、子供たちが理解できるように努めていますが、それは同時に私のコミュニケーションの勉強にもなっています。

 

日本にいる時から、フランスの生活について、知識を広げる努力をしていました。ある日本人漫画家が、フランスでのワーホリ滞在を面白おかしく描いている本があります。私はその本が好きでずっと読んでいました。レジで舌打ちされた事や、スリにあった事、畳み掛ける様に文句を言われた事など、日常の不愉快な経験などを上手に描いているのです。この本のおかげで、フランスについての予備知識ができ、現実に少しくらい嫌な事が起こっても、笑って過ごせる感じです。

 

帰国まで残り4ヶ月ほどですが、先日から語学学校にも通い始めました。これまでは、自分の家で学習し、フランス人との交流で実践していくスタイルでしたが、せっかくですから、少し集中的に現地の学校で勉強してみようと考たからです。「フランス語が出来ないから友人知人を作れない」と思わずに、「もっとフランス語を話せる様になりたい」と言う気持ちを前に押し出し積極的になることで、フランス人の友達を増やすことができると思います。私は、パリで日本に居た時には考えられなかった程、大勢の友達に巡り会うことができました。そして今まで知らなかった新しいことを経験し、精神的にも豊かになっていると感じます。

 

週末は、同世代のフランス人の友達からよくパーティーに誘われます。友達宅に行って話していると、必ずと言っていい程「福島」について聞かれます。皆が日本の事を心配してくれているのです。そして震災当時の現地の人の反応を「協力し合っている姿が、素晴らしかった」と言ってくれます。日本ではまだ余震が続いている中、私はこちらに来て震災の事を忘れがちですが、異国の地でこのように母国のことを心配し、優しい言葉を掛けてくれる友達がたくさんいることは、とてもありがたいと感じます。

 

私は自分の部屋の、窓からの眺めが大好きです。色あせた灰色の屋根に連なる屋根裏部屋の窓の風景が、パリらしさを感じさせてくれるからです。近所の人達とも、顔見知りになり、よく窓越しに「もう出かけるの?」「元気?」等と声を掛け合います。こんな風に気楽に周りの人と話ができるのも、パリならではという気がします。 残り少ないフランス生活ですが、日本では出来ないたくさんの経験をし、帰国後の仕事や生活に活かしていきたいと思います。