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第21期奨学生の留学体験レポート

 

白井拓朗 様 エクスレポート1

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●学校や町、滞在先の第一印象を紹介して下さい。
 エクス=アン=プロヴァンスは「泉の町」と呼ばれるぐらい市内にはたくさんの噴水があります。私は2013年と14年にエクスを訪れましたが、その時は街の雰囲気を感じるまでもなく、あっという間に日本に帰ってしまいました。今回、長期で滞在し、ゆっくりと街中を歩くとたくさんの発見がありました。特に印象として残っているのが、同じエクスの市内でも場所によって見えてくる景色がまったく変わってくるというところです。私はフランスについてすぐの9月20・21日の「文化遺産の日」にエクス市内を観光することができました。その際に普段入ることができない歴史的な建造物の内部を見ることができ、同時にエクスの歴史を知ることができました。エクス市内の中心部にあるミラボー通りを挟んで旧市街と新市街に分かれるエクスは、地区ごとに異なる雰囲気を出しています。
エクスの歴史は1世紀頃の古代ローマ時代まで遡ることができます。旧市街には古代ローマ時代の城壁の跡がわずかに残っています。中世から近世にかけてはサン=ソーヴール大聖堂を中心にその周囲に貴族の邸宅が並び、建物は密集し、道路は迷路のようになっています。一方、新市街の道は碁盤の目のようにしっかりと整備され、商人の屋敷が建ち立ち並び、内部の庭園の見事さに目を奪われます。このようにエクスは地区ごとに変わった景色を垣間見ることができます。
私が通っているエクス=マルセイユ大学附属語学学校(SUFLE)は、これまで別の場所に校舎がありましたが今年から大学の敷地内に新校舎が移り、そこで授業が行われています。新しい校舎となって綺麗ですが、未完成のようで新校舎のあちこちで工事しています。すぐ近くには大学図書館もあり、こちらも利用することができます。エクス=マルセイユ大学はフランスで最も大きな大学で、エクス市内にはたくさんの学生が住んでいます。私が滞在しているレジデンスにも多くの学生が住んでいます。レジデンス周辺には観光客、大型のショッピングセンターや郵便局があり、生活するのには困りません。市内の中心地に行くのにもとても便利な所にあります。


●クラス分けテストはどのように行われましたか?
クラス分けテストは面接と事前に配布されていた筆記試験をもとに行われました。面接では先生と一対一で5~7分の間に先生からいろいろ質問されました。名前、国籍、年齢、趣味、フランスに来てやりたいことを聞かれました。筆記は辞書を使わずに自分の力だけで1時間行います。内容はレベルごとに問題が違い、私が解いた問題は文章を読み130~150字以内で自分の考えを書くというものでした。

 

●クラスメイトを紹介して下さい。具体的な人数、国籍、年齢、クラスの雰囲気、授業の進め方等
私はA2レベルになりました。A2はaからeまであり、私はA2dです。クラスメイトは13名です。自分を含めた日本人2名、アメリカ人3名、ロシア人2名、シリア人1名、中国人1名、オランダ人1名、アイルランド人1名、イタリア人1名、ルーマニア人1名となり、男性3名と女性10名で構成されています。全体的にも留学生は女性が多いです。年齢層は幅広く、10代から50代までのクラスメイトが集まっていて、みんなのレベルはさまざまですが、冗談を言ったりして楽しくフランス語を学んでいます。
語学学校の授業は週20時間で、12時間はフランス語、2時間は発音、6時間(2時間×3コマ)は選択授業(アトリエ)になります。フランス語は2人の先生によって行われ、1人はボキャブラリーや聞き取り(エクテ)を中心に行い、もう1人の先生は文法やディスカッションをメインで行います。たくさんの国から集まっているのでフランスの文化を学びながら各国の文化についての議論をしたりしています。アトリエにはいくつかの授業が設置されていて、私は映画(Cinéma)、演劇(Jeux de rôle)、フランス文化(Civilisation française)を選択しました。アトリエはボキャブラリーを増やすことをメインに授業が行われ、特に演劇では普段の生活の場面をグループになってシナリオを考え、発表します。アトリエの授業はフランス語のボキャブラリーを増やすだけでなく、フランスの文化を先生が説明してくれるので、いろいろなことを知ることができます。