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第1期奨学生の留学体験レポート

 

井関くみこ様のリヨン・レポート8

研修校:リヨン・カトリック大学 

期間:2005年秋学期・春学期/滞在スタイル:ステュディオ

 

歯医者さん

ある日曜日、突然、奥歯が痛くなりました。友達に痛み止めの薬をもらって1日我慢したけれど、だんだんと耐えられなくなりました。次第に頭まで痛みが響いてきました。日本のかかりつけの先生に連絡してみましたが、日本の処方箋でフランスに無い場合もあるから、フランスで診てもらってほうがいいと言われました。日本でもお医者さんに行くのは怖いのに外国でだなんて、とは言ってられません。
月曜日の授業が始まる前に現地係員さんに電話して、歯医者さんに連れて行ってもらえるようにお願いしました。こちらのお医者さんは予約制なので診察は普通1週間程後になるそうです。そんなことを聞いたら痛みと共に頭がくらくらしてきました。係員さんががんばってくれたお陰でその日の午後2時に予約を入れてもらえました。
外国で初めての歯医者さんです。歯科衛生士さんがにこやかに出迎えてくれました。
待合室は黄色い壁でテラコッタタイルの床で可愛らしい部屋です。他の患者さんはいません。しばらくして呼ばれて広い部屋に入ります。すぐ診察ではなくて、最初にドクターの机を挟んで問診があります。ここで、どんな症状なのか、日本でどんな治療をしていたのかなどを詳しく話します。私の場合、炎症だということを係員さんに説明してもらいました。それから診察です。診察台は同じ部屋に1つだけあり、日本のように3つ4つと並んでいません。それから処方箋を書いてもらって診察料を払っておしまいです。
薬は薬局で出してもらいます。食間に1つ飲む錠剤とうがい薬でした。薬代を払って薬を受け取ると気持ちがとても楽になりました。また係員さんがいてくれたのでとても心強かったです。
もし、こんな痛いときに、フランス語で説明しなくてはいけなかったら、痛みは倍増していたことでしょう。初めて行った歯医者さんですが怖かったけれどいい体験になりました。

 

新しいクラスについて

2月20日から後期授業が始まりました。クラス発表はその前の金曜日にありました。
私は前期同様、午前中のクラスで、後期は集中クラスをとっていないので授業は月、火、木、金の4日間になりました。先生は3人で、木と金は同じ先生です。授業を受けてみてレベルが合わないと思ったら変更可能ですが、事務所に行ってその理由を言わないと勝手にクラス変更は出来ません。2週間くらい、常に誰かが変わっていました。私は移動しませんでした。
最初、学生数が25人くらいで教室がいっぱいで、そのほとんどがアジア人で日本人は私を入れて5人です。
今は休む人が多いのか、移動した人が多いのか、毎日15~17人くらいです。使っているテキストは「CAMPUS2」と配られるプリントです。内容は、前期に比べてかなり難しくなってきました。進むスピードも速いです。
授業中は聴き取りもありますが、何を言っているのか分からないこともしばしばです。それに前期に比べて会話のスピードが早く使っている単語も難しいです。
宿題も多くなりました。その中でおもしろかったのは、自分の国の昔話をフランス語で書いてくる宿題です。先生の添削後それを材料に、クラスメートに原稿を見ないで聞かせるというものでした。日本と似たような話があったりして、時間があれば全員の話を聞いてみたいと思いました。
また、2人ペア(もちろん母国語が違う人同士)になって、問題を解いたり会話文を考えることもしばしばあります。
前期と違って、類義語や反意語、単語の意味を調べることが多くなってきました。持ってきた仏和、和仏辞典よりも仏仏辞典を持っていたほうがいいのかなと思い先生に聞いてみました。
今の段階では必携ではないけれど語彙を増やすのにいいということで、LAROUSSE jounior を推薦してくれました。例文も難しい単語は使われていなくて解かりやすいです。
そして、びっくりすることがありました。3月最終週の火曜日の授業の終わりに、木曜金曜担当の先生がやって来て、「ここを辞めることになりました。」を話し始めました。学校と先生の考え方が合わないそうで、退職することにしたそうです。いい先生だったのでとても残念です。これもフランス式なのかなと思ったりもしました。