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第13期奨学生の留学体験レポート

 

赤地裕子様 コルドンブルー 10月

 

コルドンブルーに入学してから1か月が過ぎ、授業にもだいぶ慣れてきました。今回は詳しい授業内容についてレポートしようと思います。


croissants,pains au chocolat
サクサクのクロワッサンと、同じ生地でチョコレートを包みました。

eclairs,chouquettes
チョコレート風味のカスタードクリーム入りのエクレアと、砂糖をまぶしたプチシューです。

基本的にシェフのデモンストレーションとプラクティカル(実習)の2種類の授業が交互であります。そのほか、理論と衛生学の授業が3回程度ありました。デモでは毎回テーマが決まっていて(タルトやシュー生地など)、そのテーマにあった数種類のお菓子をシェフが作るのを見る形です。ユーモアを交えつつ授業をしてくれるシェフもいれば、こまめに写真を撮らせてくれるシェフ、厳しいけれど詳しく説明してくれるシェフなど、シェフによって授業の雰囲気がかわってきます。デモの最中はとにかくシェフのすること全てをしっかり見てひたすらメモをする必要があります。そのメモを頼りにプラクティカルでは自分で作らなければなりません。最後には写真撮影、そのあと試食をしてデモの授業は終了です。

 

デモの後にはいよいよ実習です。基本的にプラクティカルの時間は、常にシェフが指示を出すわけではなく、自分でデモの時間に見たのと同じようにテキパキと作っていかなければなりません。その様子をシェフが見ていて、アドバイスをくれるという感じです。評価されるところは作品の出来だけではなく、いかに整理整頓しつつ手際よく作っているかという製作途中の様子もまたチェックされています。そのため、自分の作業場にいつまでも卵の殻や使い終わった道具などが残っていると「(評価)ゼロ!」とよくシェフに言われます…。また、時間内に作り終えることも大切なのでオーブンに入れるのが遅いと「あと5分でオーブンに入れないと焼かないよ!」など、厳しいことをいうシェフもいます。プラクティカルの時間は常にバタバタ忙しい感じがします。最後には出来上がった作品に対してシェフが評価をし、シェフによっては詳しいアドバイスをしてくれる人もいます。


このようなデモとプラクティカルの授業が初級コースだけでそれぞれ20レッスンあります。2か月の間に授業は全部終わり、11月にはいよいよ最終試験です。試験については次回のレポートで報告いたします。


学校の授業とは離れますが、10月には楽しいイベントがありました。まずはコルドンブルーの生徒の食事会です。いわゆる伝統的フランス料理のコースを経験するというものです。Le train bleuという、リヨン駅の中にあるとても豪華で、天井画が素晴らしく宮殿のようでした。前菜、メイン、チーズ、デザート、シャンパンにワイン、フランスの美食をしっかり堪能できました。ドレスアップして豪華なレストランに行くなど、学生にはなかなかできないのでとても貴重な経験でした。いつも白衣姿でしか会ってない友人ともドレスアップした姿で会えるのも楽しい経験です。
コルドンブルーとは関係ありませんが、モンマルトルのブドウの収穫祭にも行ってきました。サクレクール寺院周りにたくさんの屋台が出て、ワイン屋さん、チーズ屋さん、ソーシッソン屋さん、などなど見ているだけで心が躍ります。ロゼのシャンパンや、寒かったのでvin chaudもおいしかったです。ソーシッソンと、試飲しておいしかった赤ワインをお土産に買って、後日、寮でこじんまりとパーティーも開きました。安くおいしいワインが手に入るのがフランスに来て本当に嬉しいことの一つです。

 


また食べ物の話ですが、10月末にはチョコレートの見本市サロンドショコラにも行きました。ちょうど通学路の途中なので学校帰りです。会場の中には有名チョコレート店から、個性的なお店までたくさんのテナントが入っていました。チョコレートで作った靴、凱旋門、ドレスなど、チョコレート博物館のようです。もちろん試食もいっぱいできます。その場で作って試食できるお店もありました。チョコだけでなく、マカロン、ギモーブ、カップケーキなどなど、とにかく甘いもの好きな人にはたまらない空間でした。また、この時期にパリに訪れることがあればぜひぜひ行ってみたいと思います。