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第13期奨学生の留学体験レポート

 

赤地裕子様 コルドンブルー9月

 

ヴィシーでの語学研修を終え、いよいよパリでの生活が始まりました。希望に胸をふくらまして来たのですが、急に学生寮での一人の生活が始まるとまずは孤独感に襲われました。ヴィシーにいたときはホームステイで、同じ家に学生もいたので、独りぼっちになることがほとんどなかったからです。また、インターネットが部屋で使えるようになるまでは、ヴィシーの友達とも日本とも連絡が取れず更に孤独感を感じてしまいました。やっと、orangeからネット開通の連絡が来たかと思えば、モデムを起動してもネットにつながらないという始末。サービスセンターに電話をしたのですが、フランス語の電話をしたのは初めての経験で、オペレーターの言っていることもうまく理解できないし、自分の言いたいこともうまく伝えられず、更に落ち込んでしまいました。結局、後日テクニシャンに寮に来てもらってネットは使えるようになりました。どうやら寮の配線がおかしかった模様。それにしても、いかに普段話しているときにジェスチャー等に頼っているかを実感しました。電話のように声だけが頼りとなると、自分のフランス語はまだまだ通用しないのだなとわかって、もっと勉強が必要だと改めて思いました。

 


このように最初は少しつまずいてしまいましたが、ネット環境が整って、ヴィシーで知り合った友達が同じ寮に到着してからは、気持ちが落ちついてやっと日々の生活を楽しめるようになってきました。

 


寮のあるarcueilという町は、パリとは少し雰囲気が違いますがとても住みやすい街です。RERに乗ればすぐにパリ市内に入れるので、遊びに行くのも簡単ですし、シャルルドゴール空港まで直通で行けるのも便利です。寮の近くには大きなショッピングセンターが2つあるので、買い物もしやすいです。最初は調理器具や、食器、洗剤などたくさん買いそろえるものがあったのですがほとんどこのショッピングセンターでそろえてしまいました。電化製品も安く売っているので、最初は買う気がなかったのですが小さなオーブンも購入し、家でもお菓子の練習ができるようになりました。こうして、一か月くらいかけてですが寮での生活がやっと軌道に乗ってきました。

 


一方、学校の方は9月1日から始まりました。初日は、学校についての説明をきき、制服や調理器具を渡され、校内を一周見学して終わりでした。驚いたのは、ほとんどの生徒が英語を使って会話をしていることです。確かに、生徒はほとんど外国人だし、英語の通訳があるのでフランス語を話す必要はないのですが、ヴィシーでフランス語学校に通っていた自分にとっては相当なショックでした。カヴィラムにいたときはみんなフランス語を勉強するのが目的なのでフランス語を話すのが当たり前ですが、ここではフランス語自体を勉強するわけではないのでフランス語を話そうとしない人も多いのです。ただ、中にはフランス語の方が得意な子もいるので、自分もできるだけフランス語で会話するようにしています。授業自体はシェフがフランス語で話した後に英語の通訳が入るので、2回聞けるのはありがたいです。(それでもわからないところは多々あるのですが・・・。)実習の時間は通訳がつかないのですが、実際シェフも英語が話せるので、フランス語でわからないときは英語で話してくれます。このような感じで、何とかフランス語と英語をミックスさせつつ授業を乗り切っています。9月だけでも10回は実習をやったのでやっと慣れてきたという感じがします。毎回作ったお菓子を消費するのが大変ですが、大好きなお菓子作りをこんなに日々できるのは本当に楽しいことです。


次のレポートでは、もっと細かく授業の内容を紹介したいと思います。