1期奨学生(2005-2006年)

井関くみこ様 リヨン留学11

旧市街と新市街

リヨンの市役所

リヨンの旧市街地は1998年に世界遺産に登録されました。旧市街地とはフルヴィエールとリヨンを流れるソーヌ川西岸の街一体を言います。
ルネッサンス様式建築群に使われている印象的なピンクとオレンジの壁色と石畳の道には中世の雰囲気がそのまま残されています。旧市街地は観光名所なので、レストラン、おみやげ物屋さんがたくさんあります。また12世紀に建てられたサン・ジャン教会があります。なんの建物か分からないのですが、ぜんまい仕掛けのカレンダーと時計が外壁にあってなかなかおもしろい構造になっています。夜中0時にカレンダーが変わる瞬間を見たくなります。

リヨンは「絹の町」としても知られています。ヴェルサイユ宮殿で使われている絹織物の中でリヨンで織られたものがあると聞きました。豪華な織物工員さん達は安い賃金で日夜、過酷な労働を強いられていたそうです。日本にもよく似た話がありますが、どこでも国でも産業の発展の裏側にはこういった哀しい歴史が流れているのだと感じました。

旧市街には、「トラブール」と呼ばれるトンネル状の小道があって、仕上がった絹織物を雨に触れずに運搬するために考えられたものだそうです。今でもトラブールを見学することが出来ますが、現在でもその奥に住んでいる人がいるので最近は防犯対策のために、一般に開放されるトラブールも減ってきていると聞きました。

この旧市街地には、リヨンの郷土料理が食べられる「Bouchon(ブション)」というレストランがたくさんあります。料理の中ではリヨン名物の「Quenelle (クネル)」がお勧めです。魚のすり身を茹でたもので、トマトソースやロックフォールソースなどで食べます。

フルヴィエールの丘へはケーブルカーで登ることが出来ます。もちろん歩いても行けます。ここからはリヨンのオレンジ色の屋根の町並みをが一望することができます。この丘には白く輝くノートルダム・デュ・フルヴィエールバジリカ聖堂があります。ここから少し離れた所にローマ劇場とガロ・ロマン文化博物館があって、博物館は木曜日が無料です。

「ギニョル(Gignol)」という操り人形達もリヨンの有名人で、実際にショーも見ることができます。
新市街地は東にローヌ川、西にソーヌ川に挟まれた地区を指します。旧市街地より東側になります。ここには、リヨン美術館、装飾博物館、織物博物館、印刷博物館があります。またオペラ座もあり、オペラ、ダンス、コンサートなどが行われます。水曜のお昼には無料のコンサートなどもあります。
ベルクール広場もあって、真ん中にルイ14世の騎馬像や端にはサンテグジュペリ像もあります。リヨンカトリック大学はこの広場のすぐ近くです。

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