学校や町、滞在先の第一印象を紹介して下さい
・街
「ノルマンディはいつも曇り空で、雨の日が多い」と聞いていましたが、季節がいいのか、お天気にめぐまれています。7月は、傘を取り出した記憶がありません。
カーン大学からカーン城を抜けて、10分も歩けば中心街に出られ、欲しいものはなんでも揃います。大きい街ですが、バスやトラムといった交通網が発達していて、不便はないです。騒がしすぎるわけでも寂しすぎるわけでもなく、田舎と都心の良いとこ取りしたような街です。ほめすぎでしょうか。ただ、大学ひいては寮は坂の上にあるので、行きはよいよい帰りはつらいです。友だちと話しながら登ってくると、確実にぜこぜこします。
カーン駅まではバスやトラムを使って、10分くらいで出られます。カーンからパリは電車で2時間半ほどです。日本人はこれを聞いて「2時間半?遠いね」と言いますが、この電車は新幹線ではないのです。カーンとパリは近いほうです。ヨーロッパ旅行に行くのにも、パリの大きな空港に出やすく、困りません。
・学校
最初は、大学構内が広いことに驚きました。芝生のスペースがとにかく広いのです。天気の良い日は、学生が寝転んでいたり、パソコン作業をしていたりします。それから、テニスコートやトラックが寮の目の前にあり、いつも楽しそうな声が聞こえます。カーン大学は地域住民の通り道にもなっているので、犬の散歩をするひとや、大学の坂道を利用して自転車の練習をする親子を見かけます。とてものどかです。
わたしが所属する外国語学科の建物は、群を抜いて新しいです。どの建物もわりあい近代的で、構内にはトラムも走っているので、「ヨーロッパの歴史ある建造物で勉強をしたい!」という方向きではないです。わたしとしては不自由さがなく、大変快適です。
・滞在先
カーン大学の寮に滞在しています。わたしがいる寮は、外国人だけが入る寮だと聞いています。部屋はコンパクトですが、収納スペースが多いです。トイレもシャワーも冷蔵庫も部屋についていて、すべてがきれいです。コルクボードやスタンドライトまで備えられています。インターネットは有線のみで使用できます。各フロアに共同のキッチンがあり、IH式のコンロがあります。電子レンジは、我々の寮にはありません。わたしはほぼ自炊しています。キッチンで友だちができる、という話を都市伝説くらいに思っていましたが、本当に友だちができてタコスをごちそうになりました。
クラス分けテストはどのように行われましたか?
フランスへ出発する前にオンラインテストを受けました。文法、読解、聴き取りのテストでした。授業初日から、クラスに分かれて授業を受けました。
クラスメイトを紹介して下さい。具体的な人数、国籍、年齢、クラスの雰 囲気、授業の進め方等
夏学期は、三週間ずつセッション1とセッション2に分かれています。わたしのようにどちらのセッションも参加する学生もいますが、三週間だけ参加の学生が多かったです。
・セッション1
アイルランド人1人、アメリカ人4人、イエメン人1人、スイス人1人、ベトナム人3人、ベネズエラ人1人、ポーランド人1人、わたしも入れて13人のクラスでした。大学在学中の20代の学生が6人、30代の大学院生が1人、40代の社会人が1人、4人は10代で大学入学前でした。教科書に従って進み、文法・読解・聴き取り・発音などまんべんなく取り組みます。社会問題に係るディスカッションやグループワークも多く、会話の機会が多かったです。そのせいか、和気あいあいとした雰囲気でした。「日本の場合はどう?」と話を振られることが多かったので、もう少し自国について勉強しておくべきだったと反省しました。
・セッション2
アイルランド人1人、アメリカ人2人、オーストリア人1人、スイス人7人、ドイツ人1人、レバノン人2人、わたしも入れて15人のクラスでした。私以外の全員が、大学在学中の10代~20代の学生でした。セッション1と進め方は変わりませんが、セッション2の方がDELF B2対策に特化していました。夏学期の最後に、希望者はDELF/DALFの受験ができるからです。そのため、聴き取りや作文の機会が多かったです。セッション1でもそうでしたが、オーディオの機械を使って発音の練習をする授業があり、今までうやむやにしていた発音の疑問が一気に解消され、わたしにとっては目からうろこの授業でした。