石原 茉依様 自己紹介(レポーター)

私がフランス語を学び始めたのは、大学に入学してからでした。中学生の時から英語が好きで、大学でも語学をと考えた時に、義務教育で誰もが勉強する英語以外の言語にしようと思いつき、ある程度話者が多く世界中で使われているフランス語を選びました。大学入学までフランス語に触れたことはなく、本当に0からのスタートでした。始めの頃は、想像以上の難しさに、軽い気持ちでフランス語を選んだ自分を恨めしく思ったものです。こんなに文法が細かくて、発音も難しいなんて…と。
半ば習得を諦めつつ、2年が過ぎたある日の通学中。超満員の山手線の中、フランス語が聞こえてきました。フランス人らしき2人組がいて、熱心に何か話し込んでいます。なんて優雅で美しいんだろう…。私は、これまで教科書にかじりつきすぎて、生きたフランス語に耳を傾けてこなかったことに気が付きました。その時から、きれいな発音で流ちょうに話せるようになりたいと、一生懸命勉強するようになりました。大学3年生で1か月、4年生で2か月のホームステイをして、本場のフランス語や文化、美しい街並みに触れ、フランス語が好きになったところで大学を卒業しました。
就職後は、初めての仕事に必死な日々を過ごし、じっくり勉強する時間は取れないでいました。転換点となったのは、社会人4年目に入った頃。仕事にも随分慣れ、ふと、このまま時間を追いかけるだけの日々でいいのだろうか、私のやりたいことは何だろう、と立ち止まることが増えていました。4年目が終わると、私は仕事をやめ、今回、リヨンへの留学を決めました。もう一度フランス語に向き合い、今後のライフプランについても考えたいと思っています。キャリアに空白ができ不安もありますが、今しかできないことを全力でやり、心残りなく帰国したいです。そして、仕事が理由で留学に踏み切れないでいる方がいれば、そのような方の背中を押せるよう、積極的に取り組んでまいります。