学校や町、滞在先の第一印象を紹介して下さい
アンジェは、歴史と多くの文化を感じられる落ち着いた雰囲気と、学生の活気が共存する街です。近代的なスタイルのトラムが走る一方で13世紀に建てられたアンジェ城が大きな存在を放っており、現代的な一面と古きヨーロッパを同時に体感することができます。初めてアンジェに着いた時、思っていたより田舎ではないと思ったことが強く印象に残っています。街中にはたくさんのレストランやカフェ、大型スーパーや商業施設もあるのでまず生活に必要な買い物に困ることはありません。また美術館や劇場もたくさんあり、フランスの豊かな文化を身近に感じることができます。
現在CIDEFというアンジェカトリック大学の付属の語学学校に通っています。フランス人学生と留学生が同じ建物の中で、図書館やカフェテリアなどの施設を利用します。フランス人学生と同じ空間で学校生活を送ることを望み大学付属の語学学校を選んだので、理想の環境で学校生活を送れていることを嬉しく思います。
寮は徒歩で学校から20分、TGVの駅から10分弱、中心街から10分とアクセスが良く便利です。私の部屋は最上階の5階で、清潔で広さもあるので気に入っています。
クラス分けテストはどのように行われましたか?
はじめに秋学期が開始するまでの1ヶ月間、9月の夏期講座を受講しました。講堂に生徒が全員集められ一斉にクラス分けテストを受けました。リスニングを含んだ筆記のみのテストで、回答は全て選択式のテストでした。数日後の授業開始日の朝にクラス分けの紙が張り出されます。
10月から開始した秋学期は夏期講座中の成績に基づいてクラス分けされたので、再び夏期講座の時のようなテストを受ける必要はありませんでした。
クラスメイトを紹介して下さい(具体的な人数、国籍、年齢、クラスの雰囲気、授業の進め方等)
夏期講座の時のクラスは15人ほどでした。国籍は日本人、アメリカ人、中国人、台湾人、韓国人、カナダ人、ジャマイカ人、ウクライナ人と様々で、アメリカ人とアジア人が同割合でクラスの大多数を占めていました。クラスごとに雰囲気の違いを感じます。私のクラスはみんな明るく個性的で19~25歳くらいと年齢が近かったこともあり距離が近くなるのも早く、クラスが変わった今でもこの時のクラスメイトでご飯に行ったりするなど交友を深めています。ある週の時間割の例を挙げると、13時間のLangueの授業、7時間の大学院生によるExpression Oraleの授業、4時間のフランスの地理・税・政治などの生活に関わることを学ぶ授業、といったスケジュールです。
現在の秋学期は25人ほどで大多数がアジア人で、日本人は私を含め4人です。女の子の割合が高いクラスで、男の子は2人だけです。夏期講座の授業と違う点は必修のLangueの授業以外にもオプションの授業を選択できる点です。クラスのレベルのよって選択できる授業は異なります。
クラスの担任をご紹介下さい
長年CIDEFに勤務している50歳の男性の先生です。明るくパワフルで生徒から人気が高い先生です。わからない箇所を質問すると言葉を選んで分かりやすい説明をしてくれます。知識が豊富で教科書の内容に限らずフランスの生活や文化や歴史などいろんなことを教えてくれ、また生徒の国のこともよく知っていて理解があります。1ヶ月に1回先生と1対1で面談をする時間が15分ほどあり、勉強のことや留学生活のこと不安に思うこと、他に何でも話したいことを話します。親身になって話を聞いてアドバイスをしてくれるのでとても心強く、まるで私たち生徒の父親のような存在です。
授業の進め方はどうですか?
学期が始まって最初の一週間は、必修のLangueの授業以外のオプションの授業を選択するために興味のあるクラスを試しで受講します。B1.2では、週にLangueの授業が6時間と、オプションの授業を加えて合計時間が18~21時間になるように選択します。
授業計画が初めに決められており、シラバスで確認することができます。何回か同じテーマを繰り返しながらも、どんどん進んでいきます。授業中、理解できているか先生がこまめに問いかけてくれるので質問しやすいです。
宿題は出ますか? どのくらいの頻度や量ですか?
宿題はほぼ毎回出て、量はそこまで多くはありません。多めの宿題が出される時やプレゼンなどの準備に時間がかかる課題が出される時は期限がその分長いので、計画的に進めれば宿題に追われすぎることはありません。
具体的な授業内容を2つ選んで教えて下さい
私にとって特に面白いオプションの授業2つを紹介します。オプションの授業ではフランス語を学んでいる感覚というより、好きなことや興味のある内容をフランス語を通じて学べるのでモチベーションをより高く持つことができます。
1つ目はアートの歴史についての授業です。壁画、建築、タピストリーなどフランスに残るアートを中心に学びます。創作されたものの意味や技術の知識を翻訳を介さず直接その土地の言葉で得ることはとても面白いです。知識を蓄えてから建築や絵画などの作品を見ると、今まで見えなかったことが見えるようになったり、今までとは違った見え方をすることに感動を覚えます。
2つ目は経済・ビジネスについての授業です。日本の大学での専攻が商学ということもあり選択しました。今までは日本やアメリカを中心に商学を学ぶことが多かったので、フランスをはじめとするヨーロッパを中心にしたこれまでと異なる視点は新鮮です。経済成長率の変動、全般的な会社内部の機能や企業の成長のための取り組みなど幅広く勉強します。この授業では日常会話では使わないような専門的な言葉を多く学べるのでニュースや新聞の中で理解できることが少しずつ増えていると感じます。