21期奨学生

白井 拓朗様 エクサン・プロヴァンス留学3

ご到着から5ヶ月経ちましたが、学校や町、滞在先の印象を、改めて教えて下さい。印象は変わりましたか?

第1期終了後に開かれたクラスメートとのクリスマスパーティー

フランスでの生活にもだいぶ慣れ、美味しいパン屋を見つけたり、エクス近郊の町にも出かけたりしています。学校の授業ではボキャブラリーの暗記、文法の難しさを感じていますが、最近では相手が話している内容もすぐに理解できるようになってきました。少しでもフランス語を理解できるようになってくると勉強がとても楽しくなり、もっと色々なことを知りたいと思うようになりました。

エクス=アン=プロヴァンスの町は、パリやマルセイユとは違い生活に便利かというとそういう訳でもありませんが、長く生活している内にとても大好きな町となりました。エクスの町を探検していると毎回新しい発見があり、様々な町の雰囲気を感じることができて楽しいです。学校の友達と町を歩き、町の中心であるミラボー通りのベンチに座り話をしていると自分が留学で来ていることを忘れてしまうことがあります。それだけフランスの生活にも慣れてきたということを実感しました。今回、初めて年末年始を1人で過ごすことになり、寂しい気持ちもありましたが、友人と大晦日の夜に出かけて、カフェに入り、新年を迎えました。周りの人がカウントダウンを始め、新年になるとみんなで「Bonne année!」と言って知らない人同士で新年を一緒に祝いました。
これから気候も暖かくなり、町の様子も変わってくるかと思います。エクスの町を楽しみながら、他の色々な都市にも行ってみたいです。残り半年をフランス語の勉強を続けながら楽しく過ごしたいと思います。

バカンスはどのように過ごしましたか?

冬のバカンスは12月28日から30日までブルゴーニュ地方とフランシュ・コンテ地方に行きました。大学生2年生の春に私は短期留学でブルゴーニュ地方の中心地のディジョンを訪れ、1か月滞在しました。私にとってディジョンの町は思い出深い町で、もう一度訪れたいと思っていました。12月のディジョンはとても寒くて夕方になると靄が発生し、町の中はとても幻想的な風景となりました。以前に滞在した際にディジョンにはなかった路面電車が町中を走っていて、移動がとても便利になりました。しかし、友人とよく行っていたお洒落なカフェがなくなってしまい、懐かしい気持ちと寂しい気持ちと半々でした。
ディジョンは14世紀にブルゴーニュ公国の首都として繁栄しました。町の中心にはブルゴーニュ公の宮殿があります。現在は市庁舎と美術館が入っていて、美術館は無料で入ることができ、古代エジプトから近・現代にかけての作品が展示されていて、中でもブルゴーニュ公国時代の作品群は見応えがあり、特にブルゴーニュ公の棺はすごく綺麗です。ぜひ、ディジョンを訪れた際には美術館に行ってもらいたいです。

ディジョン以外にもボーヌとブザンソンの2つの都市に行くことができました。ボーヌはコート・ドール(Côte d’Or)、「黄金の丘」と呼ばれるブルゴーニュ・ワインの有名な産地で町の郊外にはワイン畑が広がっています。町の中には15世紀に建てられたオテル・デュ―(Hôtel Dieu)という病院があり、貧しい人たちが無料で受けることができる施設で20世紀まで使用されていました。当時の病室・厨房・教会・調剤室を見学でき、展示物の中でもサン=ルイの間にある『最後の審判』は壮大な絵画です。ブザンソンの町は17世紀に太陽王ルイ14世の命で軍事技術者のヴォーバンによって建設された城塞に囲まれ、山の頂上にある要塞から見える町の眺めは綺麗でした。今回のバカンスは思い出の地を訪れることができ、トラブルもなくしい旅行となりました。

学期末テストはどのように行われましたか?

第1期の学期末のテストは12月の第2週目に行われました。フランス語(Langue Française)はレベルごとの統一テストがあり、筆記テスト・リスニングと面接試験がありました。アトリエ(選択授業)は授業内での試験があり、選択したアトリエによっては試験ではなくプレゼンがありました。私が選択した授業ではプレゼンがあり、授業内で終わってしまったからテスト勉強に追われることはありませんでした。

フランス語のテストは朝8時に大学の大教室に集まりA2の全員で試験を受けました。試験の内容は文法問題が出題されると思っていましたが、文章問題でした。大問2つの文章問題を読み、質問に答えるというものでした。1つは環境問題が出題され、その時に話題となっていたCOP21についてでした。もう1つは携帯のマナーに関することで、文章を読み、150字程度で自分の考えを述べるものでした。それからリスニングの試験がありました。リスニングは2回読まれるのですが、普段授業でやっていたリスニングとは違い、とても速くて前半の内容を把握することに追われて、後半は聞き取るのも大変でした。

面接試験は筆記試験後に行われ、1人20分程度でまず、簡単な自己紹介と家族のことを説明しました。それから何枚かある問題文と絵が描かれている紙を1枚選び、そこに書いてあることを先生に説明するというものでした。私は「職業」を選び、どのような仕事か、仕事時間はいつか、ポジティブなことネガティブなことを説明しました。担当の先生はとても優しくてヒントをくれました。私が一方的に話すのではなく、先生と話しながら「職業」について説明するのでとてもやりやすかったです。私の順番は最後から2番目で終わったのは夜7時近くになっていました。テストが終わり、クラスのみんなでカフェに行き、テストのことを話したりしました。

フランス人学生と交流を持つ事はありますか?

語学学校ではほとんどフランス人学生と交流をもつことがなく、日本人や他の留学生と過ごすことが多いです。交流とまではいきませんが、大学のカフェや図書館にいたときにフランス人の学生に声をかけられ、日本語を教えて欲しいということが何度かありました。ここエクスでは日本語を学んでいるフランス人が多くて、たまたま日本語を勉強しているフランス人学生の近くに座って友人と話しているのを聞いて声をかけてきたようです。少し話をして別れてしまいましたがフランス人に日本語を教える経験ができ、日本を好きなフランス人と出会えて良かったです。

スポーツや、文化活動等、学校以外に参加した事はありますか?

語学学校に掲示されていたポスター「Découverte de la Provence」というツアーに参加しました。これは毎週土曜日か日曜日に開催され、南仏を中心に日帰りで安く参加できるツアーで、モナコ、ポン・デュ・ガール、サン=トロぺ、アルル、ニース、アヴィニョンなどに行くことができます。25~30ユーロ程度で参加でき、ガイドがついて見所を説明してくれます。ガイドはフランス語での説明なので分からない部分もありますが、日帰りで安くツアーに参加できるのはとても魅力的です。移動手段が困難な場所でも簡単に行くことができ、毎週開かれているので何回でも参加したいです。

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