18期奨学生

足立 満輝様 ストラスブール留学1

ストラスブールに着いて2か月が経ち、携帯電話をTGVでなくしたり、銀行のカードが使えなくなったりしましたが、今日もこの街は平和です。

ストラスブールに来る前に1週間パリを観光していたのですが、ストラスブールに着いたときにまず感じたのは街の色が違うということです。雰囲気もさることながら、建物の色や形がパリとはかなり違っていて、濃い色をした建物が多く、よりシックな印象を受けます。街の顔でもあるストラスブールの大聖堂はとても荘厳で一度見たら目を奪われてしまうほど美しい建築です。また、街の中心地は小さな路地がまるで迷路のように入り組んでおり、行きたいところに向かったつもりでもまた同じところにたどり着くこともしばしば。しかし迷えば迷うほど魅力が感じられ、散歩していてとても楽しい街です。昔の建物が数多く残っていて歴史を感じられる一方で大型商業施設や映画館、ボーリング場やスケートリンクなど何でもそろっていて、街がそれほど広くないので買い物が苦になりません。市内はバスやトラム、レンタサイクルのサービスもあり、これらをうまく利用すればどこへでも行けてしまいます。

学校は予想していたよりもシンプルで、日本の大学の建物とさほど大きな違いはないように感じます。キャンパスはほぼ1か所に集まっていて、どの学部の建物からも徒歩、あるいはトラムで2,3駅程度です。街中に学食があり、学生証があれば3.2ユーロで利用することができます。(場所や日によってあたりはずれがありますが、またそれも楽しみの一つです。)

私は大学付属の寮であるFEC(Foyer de l’Etudiant Catholique)というところに住んでいて、トイレ・シャワー付きでキッチンはない代わりに一階が学食になっていて、質がいいと評判です。寮の管理人さん方はとても親切でいつでも困ったときに助けてくださり、とても心強い存在です。寮全体で150人近く住んでおり(多くがフランス人)、毎週のように行われる寮の催しは、フランス人の友達を作る絶好のチャンスです。

クラス分けテストは筆記試験が1時間、聞き取り試験が30分で、DELF・DALFの6段階のクラスに分けられます。私はA2のクラスに入り、韓国人が4名、中国人が3名、コロンビア人が2名、アメリカ、アルメニア、イギリス、ブルガリア、メキシコ、モンゴル、ロシアからそれぞれ1名ずつで、日本人も私1人のみで合計18名のクラスです。女性が多く、男性は6人しかいません。年齢層は幅広く、最年少は高校卒業後の18歳、最年長は38歳ですが、21~28歳の間がほとんどです。1年間IIEFで学んだ後、ストラスブールでそれぞれの学部に編入するという方が多いようです。授業は文法やディスカッション中心ですが、このように多種多様な国籍、性別、年齢の人が集まるので、先生の話とは関係なく各々の国の文化についての議論が始まったり、わからないことがあればすぐに質問するなど、とても積極的なクラスになっています。

ストラスブールはフランスとドイツの国境に位置し、歴史上幾度も領有権を争われた地域でもあるため、食文化や建造物、言葉などに大きな影響を及ぼしていて、そういう歴史に興味を持った学生が多く集まります。欧州連合関連の施設が多いのもヨーロッパ全体の歴史を語るうえでとても重要な街であるからでしょう。ここは語学だけでなく、歴史や文化も含めて学べる環境が魅力的な街だと感じています。

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