2期奨学生(2006年)

丹様のリヨン留学7

秋の味覚

フランスに来たら、生カキを思う存分食べる!というのが私の目標の一つです。どうしてもこの季節は飲むことと食べることに走りがちですが、これもまた勉強のうち!と都合の良い理屈をつけて早速市場へと向かいます。

フランスではbreで終わる月(Septembre、Octobre、Novembre、Decembre)がカキの美味しい季節とされ、まさに11月は旬。たとえカキにあたって死んでもかまわないとすがすがしい気持ちでその日を迎えました。

日曜日の市場は大勢の人で賑わい、特にカキがお目当てでやって来る人達ばかりです。日本ではオイスターバーと呼ばれるしゃれたお店もありますが、ここはまさにバーカウンターのような狭い空間での立食です。横には殻付のカキがダンボールに山と積まれ、その横で手際よく殻を開けるおじさんが一人。なんともすばやい手つきできれいに殻を開け、立派なカキの身に一つも傷を付けずに皿に盛ります。

生カキにはシャブリが良くあうといわれますが、カキに含まれるグリコーゲンは、白ワインの成分である酒石酸やリンゴ酸やアミノ酸と相性が良いということで、このお店では手軽で美味しいMACONの白ワインをカキと供に・・・。その琥珀色のワインと艶やかなミルク色のカキは、まさにフランスの秋の味覚。そういえば、フランスにはこんなに立派なカキがあるのに、カキフライやカキ鍋に似たようなものにはほとんどお目にかかりません。でもやはりカキフライにはパンよりも熱々の白いご飯。カキ鍋にはワインよりも日本酒や焼酎ですね。

11月はボジョレーヌーボーも解禁となり、2006年のぶどうの収穫に感謝しながら、その自然の恵みを大いに楽しむフランス人の食文化を肌で感じる季節でもあります。ところでボジョレーヌーボーの最大の輸出先は日本だとか・・・。ボジョレーヌーボーの解禁をある種の流行として捉える日本では、きっとフランス以上の盛り上がりを見せたことでしょう。しかし何よりもフランスの風土の中で味わうフランスの食文化こそが、そして日本の風土の中で味わう日本の食文化こそが最高に美味しく贅沢なことだと思います。フランスで生カキを思う存分食べたあと、次はカキ鍋と熱燗で一杯やりたいなぁと思う今日この頃です。

テットドール公園の秋

リヨンの北に位置するテットドール公園は、1856年に整備された117ヘクタールの広大な美しい公園です。公園の敷地内には動物園や植物園などもあり市民の憩いの場所でもあります。11月のテットドール公園は紅葉が美しく、落ち葉の絨毯を踏みしめながら歩くとそれはまさに、ジャック・プレベールの詩で有名なシャンソン‘Les feuilles mortes(枯葉)’の世界です。

その詩の中に‘Les feuilles mortes se ramassent a la pelle(枯葉はシャベルで寄せ集められる)’というフレーズがありますが、現実問題、リヨンの町の枯葉をシャベルなんぞでかき集めていても間に合いません。プラタナスやマロニエの落ち葉の量といったらそれはそれは大変なものです。枯葉清掃部隊のおじさんたちは毎日大忙し。写真のように掃除機のような機械を使って道に積もった枯葉を一気に吹き飛ばし、一ヶ所に集めてから回収するのです。

学校の施設

キャフェテリア

学校のキャフェテリアはカトリック大学に通う一般の学生はもちろんのこと、私たち留学生も自由に利用することができます。日替わりメニュー(plat du jour)は美味しくてボリューム満点。一皿3.1ユーロですが、回数券(carnet)を買うと割安です。その他にも、サンドイッチやキッシュ、ヨーグルトや果物などメニューが豊富です。キャフェテリアには電子レンジや、ケチャップ・マスタード・塩コショウなどの調味料も用意されていて自由に使うことができます。

パソコン室

大学のパソコン室はいつも学生でいっぱいです。私は日本から自分のパソコンを持参したので、あまり学校のパソコンを利用することはありませんが、日本語入力も可能なので、パソコンがない人でも安心です。ウェブメールのアドレスを持っていれば日本語でのメールの送受信が可能です。

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